「別にプロになりたいわけじゃない」
TUFSFCでのこの5年間は、この考えと常に向き合った5年間だと思う。週5日の練習と自主練習、長期休みにももちろん活動はある。大学は人生の夏休みと言われるけど、旅行や遊びに費やした時間は平均よりもずっとずっと少ないだろう。では、なぜその中で自分がサッカーを続けられたのか5年間を振り返って、同じような疑問と対峙している人の助けになれば良いなと思う。
最もこの葛藤に悩んでいたのが2回生の頃だと思う。周りでは長期インターンや海外ボランティアが盛んに言われ、また、国内外に旅行する人が多く、プロになりたいわけでもないのに大学生活をこんなサッカーだけに費やしていていいのか何度も頭を抱えた。そしてこの時には答えは出せないまま、なんとなくサッカーをしていた。
けれど、その答えは3回生の時にうっすらと見えてきた。幹部の1人として必死に動き回った。忙しさと責任感がこの葛藤を忘れさせてた。頭を悩ますことばかりだったけれど、やっと大学生っぽいことしてるなって思ったし、サッカーをしながらそれができるのってラッキーだなとも思ってた。
5回生になり、そして引退した今では、はっきりと葛藤に対する答えが見えている。1つは、サッカーに熱中することが人との真剣な繋がりを保ってくれていた。学生主体のチームだからこその結果だと思うが、お互いに意見をぶつけ合って高めあう環境が自分にはあっていた。学生主体の部活以上に、自分たちの行いが自分たちに還元させるものはないし、その中で必死にチームに向き合う環境が、自分が求めていたものだったと思う。そしてもう1つの理由として、改めてサッカーが好きなんだと感じた。大学でもしスポーツを変えていたら、ここまで熱を込められていないと思うし、途中で辞めていたと思う。そこまでサッカーが自分にとって特別になっていたし、今の自分があるのは間違いなくサッカーを続けてきたおかげだと思う。そう考えると、一緒にサッカーをしてくれた今までのチームメイトや、ずっとサッカーばかりしていても続けさせてくれた家族には感謝しかない。
「別にプロになりたいわけじゃない」
プロを目指さなくたって、サッカーに打ち込んでいい。別にサッカーのレベルは関係ない。サッカーが好きだったことと、TUFSFCが共に高めあうチームだったからこそ今まで続けられた。そんな5年間を送らせてくれたTUFSFCと、それを支えてくれた人たちに感謝したい。
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